以前、こちらの記事にEVのバッテリー劣化についてまとめました。
その当時、私のクルマ(日産リーフ)は6万キロ走行後で、「リチウムイオンバッテリー容量計」のセグメントが12セグから11セグになったところでした。SOHの値は 82.5% でした。
「回復走行で改善しないか見てみたい」と書いたものの、コロナ禍のため遠出という遠出もできないまま2年が経ってしまいました。その間、家族もガソリン代のかからない足として使うようになり、走行距離は10万キロ弱になりました。セグメントも更に1つ減って10セグになりました。
今回、久しぶりに少し遠出したこともあり、バッテリーの状態のビフォー&アフターを調べてみました。
ビフォー
まず遠出する前に、こちらのリーフスパイという道具を使って調べてみました。
結果はこちらの通りです。
バッテリーの健全性を表すSOH(state of helth)は、73.63%でした。
リーフのセグ欠けという意味では9セグ目前のようです(計算方法は前回の記事参照)。
アフター
次に、遠出から帰ってきた後の状態です。
約600km走行した後のSOHは 78.09%! なんと一気に4%以上も良くなりました!!
良くなりすぎていてイマイチ信用できなかったので、念のために翌朝にも測ってみましたが値は同じでした。
その要因は…
では、どうして良くなったのでしょう。
このときの走行内容はおおまかには以下のとおりです。
- 大半が高速道路で、80~100km/h で走行。
- 急速充電器が置いてあるサービスエリアでほぼ毎回充電。
- 山道が多く、下り坂では回生ブレーキが結構(2目盛ほど)利いていた。
- たまに思い出しては、いわゆる「回復走行」を試す。
1つ目の高速走行は高出力での放電です。2つ目の急速充電は逆で、高出力の充電です。最後の2つは高速走行中に回生ブレーキを頻繁に使っているので、短いスパンで放電と充電を繰り返していることになります。すなわち、放電と充電の両方向にある程度酷使したとは言えます。実際、バッテリー温度もレッドゾーン目前まで上がっていました。
それがどう関係するかのか、または関係しないのかよく分かりませんが、感覚的には、普段の近距離走行でなまったバッテリーを適度に酷使して活性化したようなイメージでしょうか。
ただ、前の記事でも書いたように化学的な劣化が復活することはないと思いますので、バッテリー管理プログラムの測定誤差 が改善されたと考えるのが素直な気はします。(ひょっとすると誤差が広がってしまっただけなのかもしれないですが、良いほうにとらえておきます)
余談:高速道路の洗礼
SOHが改善したのはよかったのですが、高速道路は良いことばかりではありません。
リーフスパイの 1269 QCs → 1277 QCs の表示の通り、計8回も急速充電しました。片道4回だとしても最低2時間は充電してます。それだけなら休憩を兼ねられるのでよいのですが、問題はサービスエリアに充電器がせいぜい1つしかないことです。運悪く他の車が充電開始したところだと30分待つ必要があり、予定通りに到着できることはまず期待できないです。
今回の旅でも3回も他の車とかち合いました。1回目は30分近く待ちました。2回目は別の車も待っていたので諦めて次の充電器を目指したら、危うく電欠ギリギリでした。3回目は最悪で、SA到着直前に猛スピードで追い越されて充電器を奪われました。。(60kWhの車で50%も残っているように見えましたが譲る気なさそうでした)
EVも増えてきてますし、急速充電器設置のSA/PAを増やしてほしいですし、一か所に最低2つは置いてほしいものです。
ついでに言うと、(高速道路に限った話ではないですが)充電が終わっても戻ってこない人もいます。マナー違反だとSNSで晒されてたりしますが、実際無知だったり特別な事情があることもあると思います。マナーには期待せず、インフラ側に仕組みを作ってほしいものです(某SCは対応済みのようです。レンタルビデオの延滞料金と同様)。
まとめ
今回、久しぶりに遠出して、バッテリーの状態のビフォー&アフターを調べてみました。結果、4%以上も改善し、その要因について考察してみました。また、久しぶりに高速道路の洗礼も受けたので、それについてもまとめてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました!